蛇紋岩化作用において、Fe(II)が酸化されると同時に水を還元して水素を発生します。この水素エネルギーは、地下生命圏にエネルギーを与えるとともに、新たな資源として期待されています。岩石中のFe(III)がどこでどれほど分布しているかはその鍵を握りますが、さまざまな鉱物がFe(III)を含み得るために容易ではありません。岡本・大柳らは、卒業生の吉田さんとともに、高エネルギー加速器研究機構との共同研究で、XANES(X-ray Absorption Near Edge Structure)の解析により精度良くこれを決定する方法を提案しました。
Yoshida, K.*, Okamoto, A., Oyanagi, R., Niwa, Y., Kimura, M. 2024. Estimating the iron oxidation state of serpentinite using X-ray absorption fine structure spectroscopy. American Mineralogist, accepted. DOI: 10.2138/am-2024-9571