つくば市にある高エネルギー加速器研究機構にて実験を行いました。

11/19 – 11/23および11/27-11/29にかけて茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構の放射光施設(Photo Factory)に行き、放射光X線を用いたナノスケールX線CT測定とX線吸収微細構造 (XAFS)測定を行いました。

ナノスケールX線CTでは、通常のX線CTでは難しい高解像度(50 nm)の3次元構造解析が可能です。これによって、岩石と水の反応による空隙の観察や鉱物組織の構造解析を行いました。

XAFS測定では特定元素の化学状態(価数など)に関する情報が得られます。今回の実験では、蛇紋岩に含まれる鉄の酸化状態(Fe3+/Fe2+比)の分布を調べました。これらの測定によって、蛇紋岩化による水素発生機構を解明するうえで重要な結果が得られました(詳細はこちら)。

シンクロトロン放射X線を用いたマイクロメートルスケールX線CT
X線吸収微細構造(XAFS)解析による蛇紋岩のFe3+マッピング

【関連リンク】
AR-NW2A: 時間分解DXAFS/X線顕微鏡 | 放射光実験施設 – KEK IMSS PF
PF AR-NW2A (kek.jp)