日立変成帯・山上変成帯へ巡検に行ってきました!

2022年4月22日から23日にかけて、茨城県の日立変成帯と福島県の山上変成帯へ調査に行ってきました。

プレート同士がぶつかり合う沈み込み帯では、高温高圧下の環境で様々な化学反応が起き、炭素固定や地震などを引き起こしていると考えられています。今回観察した露頭では、主にマントルを構成する「蛇紋岩」や地殻側の岩石である「大理石」や「角閃石」が存在します。

まずは日立変成帯を訪れました。ここは日本最古と言われる岩石が露出する場所で、その年代はカンブリア紀(約5億年前)まで遡ります。雄大な地球の歴史をその場で体感できるのも地球科学の魅力です。

続いて蛇紋岩が露出する露頭に向かいました。15分ほどの軽めの登山を経て、大露頭に到着します。ここでは笹の葉のような模様が特徴的な蛇紋岩が見られます。これは日本でも限られた場所でしか見られない貴重な岩石です。

夕食はお好み焼きでした。

2日目は一気に北上して、福島県相馬市を中心に広がる山上変成帯へ。ここは花崗岩や玄武岩といった地殻の断層運動が残した痕跡を観察できます。

最後は地殻-マントル境界の露頭を観察しました。ここでは様々な元素移動や化学反応が起きていると考えられており、世界中で研究が進められているホットな箇所です。

お天気にも恵まれ、充実した巡検となりました。